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2006-06-24

20060612-24

ホームページ更新しました。
http://www.wind.ne.jp/hirose/20060612-24/
ろつれ常きげん山田50純大無濾過生原酒最高に美味い
吟匠カステラIlPaciocconeランチNOBUmatsuhisaが直ぐ傍
ホテル西洋神保町新世界菜館ほたか合併記念初回会食
坐唯杏グルメML森さんを偲ぶ古川木村村上胡桃亭
三越劇場中村獅童ヘミングウェイ佐野田中小山内ヤンケン
なおみ佐藤下田夫妻牧井一家文化放送鈴木弘子海田橋本
マキロイ夫妻キャサリーン新国立劇場から駆けつける
メトロ法人会青年部倉淵東善寺村上泰賢小栗上野介
ろつれ水貝大内青木会麒麟山越州6喜久泉が断突美味い
ANAホテルNBC定例会インボイス木村ヒルトン東京
田子みどり(小椋・宮田)ろつれ7本が3本になった
藤巻操田村とまやで2次会一期一会琢磨真理子

2006-06-21

大上海圏地図技術評論社

Greatshanhai_1

2006-06-19

日本は世界をどう取り込んできたのか

地球科学の世紀 102 WEDGE APRIL2006

自然・人文・社会科学を融合した新たなる知の体系構築に向けて

46億年前に誕生した地球は現在、エポック・メーキングな激変期を迎えており、
「新しいシステムの中での安定した人間圏とは何か」の考察が求められている。  
そのためには従来の自然科学、人文科学、社会科学を融合した新しい学問体系、
つまり「地球学」の構築こそ急がれるべきだろう。

新たなる知の体系構築のため、各分野において、人類が直面する問題とは
何なのかを改めて問い直し問題を設定し直すことが必要である。    

第2ステージを迎えたフォーラムΓ地球学の世紀」では、これらの問題を個別に
取り上げ、複数回にわたってさまざまな切り日から議論を深めていく。    I

地球というユニット・システム  人文学的接近②

地球がユニット・システムであるというのは、惑星物理学の観点からは
自明であろうが、人文学的にはそうではない。世界地図から人跡未踏の
白地図の部分が消え、全世界が交通・通信網で結ぱれ、地球の裏側の出来事が
瞬時に全世界に影響するほど関係が深まり、近代文明の負の結果としての
地球環境問題が共有されるようになる、いわゆる「グローバル化」の結果、
地球をユニットとみる人文学的な認識が広まつた。とはいっても、その体系化
は未完成である。
地球がユニットとみなされる前、人間は体系性をもった「世界」の全体像を
描いていた。ただ、その「世界」と「地球」とが一致していたわけではない。
日本は「世界」を内に取り込んできた歴史をもつ。日本が様々な「世界」を
取り込みながら、ついに「地球」を内に取り込むまでに至った過程を概観し
てみょう。

    国際日本文化研究センター教授川勝平太

Nasu 日本は世界をどう取り込んできたのか

古くから人間は、想像力を働かせ、自らの生活圏をはるかに超える高次元の
世界を体系的に描き、それを様々な形で残してきた。仏教における想像上の
霊山「須弥山」を中心とした世界の図や、仏・菩薩の集合した「畳陀羅」の
世界はその一例である。また、華厳経には、全体と部分の関係についで、
一塵の中に宇宙が宿るという思想がある。その比喩としてインドラ宮殿の
宝珠のように、一個の宝珠が無数の宝珠に映り、無数の宝珠が一個の宝珠に
映り、一つの中に一切が含まれ、一切が一つの中に包まれる様を「一即一切、
一切一即」といい、一の中に多があり、多の中に一があり、しかも、一は一、
多は多であるという重々無尽の全体観を描き出していた。
こうした全体観は、単に言葉・絵画・彫刻・建築物などに残されるばかりか、
都市景観としても残されている。ヨーロッパの教会を軸とした都市景観、
イスラム圏ではモスクを核とした都市景観は、それぞれの全体観の反映であろう。

また京都や鎌倉の景観が、ヨーロッパ圏やイスラム圏のそれと異なるのは、
日本人の世界観がそこに反映しているからである。

日本史に見る権力所在地ヘの凝縮

日本は地球の一部でしかないが、日本には「世界」を取り込んで全体性を
志向してきた歴史がある。日本は世界をどう取り込んできたのか、それを
知るヒントは、日本における権力(立法・行政・司法)の所在地の変遷に
見出されるように思われる。
日本は奈良↓平安↓鎌倉↓室町↓安土・桃山↓江戸と、権力の所在地を
変えてきた。その地名に「i時代」をつけると、日本史の時代区分になる。
時代の区分を権力の所在地名でしているのは、世界に例がなく、日本に
特有である。各時代の特徴が、権力所在地に凝縮されているので、そこを
見れば、時代の全体像が彷彿とするのである。
では、何が凝縮されているのか。
奈良・平安京都は、世界帝国であった唐の長安を模倣し、律令・条里制・
正史の編纂など、唐の大陸文明が取り込まれた場である。
鎌倉は、南宋(127ー1279年)一首都は臨安(長江の河日、現在の杭州)一の
文物を受容した場である。その代表は鎌倉五山である。五山は南宋に
起源をもち、文化的特徴としては禅・茶・庭である。
中国は「南船北馬」といわれる。北の黄河流域は「馬」を運搬手段とする
内陸文化、南の長江流域は「船」を運搬手段とする水郷文化を発達させた。
北の黄河文明の精華は京都に、南の長江文明の精華は鎌倉に入ったのである。

続く室町京都は、北と南の中国の文明の精華を融合する場となつた。
北の文明の精華が取り込まれていた平安京都の周縁に、南禅寺を筆頭とする
京都五山が設置され、天竜寺・金閣寺・銀閣寺など、禅・茶・庭を核とする
南の文化の精華が埋め込まれた。室町京都において南北の中国文明は
統合された。室町時代に、中国文明の精華はことごとく京都に入つたのである。

安土・桃山は、日本が中国文明から自立する過渡期の場となつた。
この過渡期に「南蛮」の文化も加味され、デウス(天主)の思想も
天守閣に取り込まれ、当時の日本の外部にあつた世界観はほぽ取り
込まれた。
外部から世界観が入つて来なくなれば、日本自体が「世界」になる。
江戸時代を特徴づける「鎖国」は、閉鎖空間であり、全体性を帯びた。
その代表的景観は江戸の城下町である。江戸に代表される城下町は、一国一城
の制度のもとで、全国各地に現出し、日本は260ほどの「国」からなる世界性
を帯びたのである。

興味深いことに、同時期のヨーロッパも、世界性をもつ「近代世界システム」
を形成した。「鎖国日本」と「近代世界システム」という二つの全体世界の
出会いが幕末である。「鎖国日本」は西洋人には「美の文明」と映り、
「近代世界システム」は日本人の前に「力の文明」と見えた。日本と西洋は
互いに相手の文明を摂取した。
日本は、江戸を東京と改め、東京に国力を結集し、西洋の「力の文明」の東京
ヘの取り込みを目指した。今日の東京には、欧米にあつて日本人が必要としたり
望んだものはフルセットで揃つている。それはあたかも、かっての京都に、中国
にあつて日本人が必要としたり欲したものがフルセットで取り込まれたのと同じ
である。中国(東洋)文明という全体性は京都に、西洋文明という全体性は東京に
取り込まれた。

日本において、東洋と西洋から全体性を取り込む時代は終わつた。残された
全体性は東洋と西洋とを合わせた「地球」しかない。

20世紀末の1999年に国会等移転審議会が、首都機能の移転を提言し、新首都の
筆頭候補地として那須をあげた。那須に首都が移れぱ、明治・大正・昭和・平成
の世は「東京時代」として一括されるだろう。

新首都の那須は、いかなる意味で地球の全体性を象徴することになるのであろうか。
那須には国家主権にかかわる防衛・安全保障・外交・通貨管理・司法が移り、
他の関係省庁は地域に委譲されるであろう。その地域単位について、経済力で
東京に匹敵し、かつ先進国なみというのが条件になる。それを勘案すると、その
最終予想図は、「森の洲(北海道・東北)」、「野の洲(関東)」、「山の洲(中部)」、
「海の洲(西日本)」の四洲になると見込まれる(図を参照)。

新首都候補地の那須の位置に注目してほしい。それは「森の洲」と「野の洲」の
境目にある。そのような地に古来、日本人は「鎮守の森」を守る社を建立して
きた。那須は「鎮守の森の都」と呼ぱれる位置にある。
日本列島は亜寒帯から亜熱帯までの豊かな生態系が広がり、地球生態系の
ミニチユアと見立てうる。「鎮守の森の都」の那須は、部分の中に全体を宿す
華厳の思想を体現し、「緑の地球」の象徴になると見込まれる。

小さい頃の父との会話をふと思い出しました。卵料
理を週に1回しか食ベられない人と、毎日食ベられる人
のどちらが幸せか? 当然毎日食べられる方が幸せだ
と私は思いましたが、父は「週に1回しか食ベることがで
きないと、頭でたくさんの卵料理を想像できる楽しさが
あるよね」と教えてくれました。
今の東京には世界中のあらゆるものが集まり、消費
されています。モノの充実こそが生活の豊かさであると
いう価値観で考えれぱ、東京は豊かな都市といえます。
しかし、毎日卵を食ベることができる生活が必ずしも幸
せではないように、たとえモノが充実していなくても、豊
かな都市は作れるのではないでしょうか。新しい首都
には、そのような発想の転換が求められていると思い
ます。
(事務局)

第102回フォーラム「地球学の世紀」出席者
(幹事を除きアイウエオ順、敬称略)

発表 川勝平太(国際日本文化研究センター教授・経済史)
幹事 松井孝典(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授・地球惑星物理学/複雑理工学)、
石井和紘(石井和紘建築研究所所長・建築家) 
メンバー 合原一幸(東京大学生産技術研究所教授・生命情報システム/複雑数理モデル)、
五百籏頭真(神戸大学大学院法学研究科教授・政治外交史)、
加藤秀樹(構想日本代表/慶應義塾大学総合政策学部教授・政策デザイン論)、
鬼頭宏(上智大学経済学部教授・歴史人日学/日本経済史)、
黒田玲子(東京大学大学院総合文化研究科教授・生物物理化学)、
近藤和彦(東京大学大学院人文社会系研究科教授・西洋史(イギリス史))、
斎藤成也(国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門教授・進化遺伝学)、
佐藤勝彦(東京大学大学院理学系研究科教授・宇宙物理学/宇宙論)、
住明正(東京大学気候システム研究センター教授・気候システム)、
高橋世織(文芸評論家・文学理論/映像文化論)
筒井清忠(帝京大学文学部教授・日本文化学/歴史社会学)
南淵明宏(大和成和病院心臓病センター長・心臓外科)

地方議会を改革せずして小さな政府はない

WEDGE 2006 APRIL

羅針盤 Axis of coordinates 43

地方議会を改革せずして小さな政府はない

加藤秀樹(構想日本代表 慶応義塾大学教授)

今、わが国は大きな分岐点を迎えている。国と地方の関係を見直して、小さな
政府を目指そうとしている。しかし三位一体改革が、国と地方自治体のカネの
やりとりに矮小化されてしまったように、改革の本丸となる地方議会は手つかず
のままだ。国の御用聞きに終始し、自ら政策を打ち出す資質が欠如した地方議会
を放置して権限と財源を委譲しても、地方自治は実現できない。地方議会の役割
やカネについて、早急に議論を進める必要がある。

「小さな政府」とは本当のところ何なのだろうか。このような「やさしい」
言葉ほど誰もがわかつたつもりでよく考えずに使つていることが多い。
「政府‥ガバメント」の主役はどこの国でも政治家だが、日本では「政府‥
官庁、官僚」のイメージが一般的だ。だから小さな政府と言うと、省庁や
公務員の削減が専ら議論になる。しかし、実は省庁や公務員の数でみると
日本の政府は欧米と比べてかなり少ない方だ。一方、権限や国民に対する
口出しの程度で見ると、相当大きい。また、政府についで語るなら地方政府
も含めて議論しなければならない。ところが、ここでも「三位一体改革」は
国と地方自治体のお金のやりとりに終始している。つまり、本丸の改革は
まだほとんど手付かずで、これからということだ。
そこで、ここでは本来は住民の日々の暮らしと意向の反映に中心的役割を
果たすべき地方議会のあり方について考えてみたい。

あまりケチなことは言いたくないのだが、まずは総勢6万人いる地方議員の
コストパフォーマンスから見ていこう。

表1をご覧頂きたい。地方議会に使われている税金の額である。
1人当りの報酬+期末手当が、都道府県議1450万円、市議750万円、町村議
360万円。それに議会開催時の交通・宿泊費、視察に行く経費、議長交際費、
海外視察支度料など諸費用を加えると、それぞれ2100万円、950万円、400万円
となる。都道府県議は諸費用の給付だけで、国民1世帯当りの年間平均所得
(580万円・2004年国民生活基礎調査)を超える。
しかも、通常企業なら出張に行けば実費精算だろうが、議会では一律支給が
多い。人口20万人規模のある市議会議員の場合、議会会期中、1日5500円の
交通費が支給されるが、実際にかかる往復交通費は1000円。
1日4500円、議会は年間80日くらいなので36万円が議員の「小遣い」
となっている。

欧米の地方議会に見る採りうる選択肢とは

総額4000億円の、以上のようなお金が生きていればとやかく言うことはない。
では、地方議会はきちんと機能しているだろうか?
地方自治法で定められている地方議会の役割は、その地域における様々な
ルールを決め、住民から集めた税金の使い道をチェックすることだ。
実際に地方議員はどの程度働いているのか。00年に日本世論調査会が行なつた
調査では、地方議会の現状について、「まつたく満足していない」「あまり
満足していない」が合わせて6割を越えた。
主な不満要因を整理すると、
・ほぼオール与党体制のため、行政に対するチェックが働いていない
・政策立案能力が低い
・高い議員報酬に加え「隠れた財布」がある
など、存在そのものが問われている。
現行制度の枠内での改革には限界があるが、「そもそも論」として、
地方議会をどうすれば良いのだろうか。

欧米諸国を参考にしてみよう。全体として、地方議会は日本と同様、
立法権と予算の決定権を持つており、夜間や休日に開かれることが多い。
議員はボランティアで議会開会の都度手当が支給され、全議員に多額の
報酬が与えられる日本の地方議員(専業は少ないがボランティアでもない)
とは大きく異なる。
以下、今後の議論のきっかけまでに2つのパターンを考えてみた。
(1)議員を増やして報酬を下げる。住民参加との併用。
ヨーロッパでは多数の議員がわずかの手当で地方議会を構成している
ケースが一般的だ。ドイツやフランスの基礎自治体の議員数は10万人単位で、
日本の自治会に近い。さらに、スイスでは地方も立法権を議会と住民の双方
が持つ「半直接民主制」をとつている。その柱は、一定数の住民の発案を
議会で議論することを義務付ける「国民発案(イニシアティブ)」と、
最終決定権を住民に持たせる「国民表決(レファレンダム)」だ。

日本の場合、議会傍聴者は1日数名と欧米に比べ極端に少ない。
住民参加のための環境整備が長年言われ続けているが何も変わらない。
ならば、住民の参加権を制度化することも議論すれば良い。
ポピユリズム全盛の時代に直接参加の危険性も指摘されようが、
今より悪くなるとも思えないし、政策分野ごとに参加のレベルを変える
ことで対応できると思う。また、かっては自治会、町内会もある程度機能
していた」歴史的には日本の住民自治はかなり行き渡っていたことを考えれぱ
検討の価値はあるだろう。
住民参加は別としてヨーロッパ方式にすると、費用はどうなるだろうか。
ドイツを例にとると、議員数は多く、約20万人(州議会は除く)。人口が
6000万人なので1万人当り約30人の議員がいることになる。
地方議員は定額の報酬か議会ごとの出席手当かの選択制で、平均すると
1人当り年間約50万円。仮にこれを日本に当てはめてみると、人口1万人当り
議員数30人として合計36万人、年間報酬は総額1800億円。現在と比べて
約2300億円の削減になる。この一部を住民自治の運営費用に充てる
こともできる。
今の日本では、出生率が下がっても大雪が降つても矛先が行政に向かう。
普段「小さな政府」を主張しているマスコミ、などは急先鋒だ。
住民が行政や政治に参加することは、批判をしながら実は行政に依存し
ている「無責任住民」を減らすことにもつながる。住民が当事者意識を
持つ仕組みは、議会の見直しにも地方再生にも不可欠である。

(2)議員を減らして報酬は減らさない‥議員の専門職化。
(1)とは反対に、議会の権限をより強固にする方向もある。
現在は予算の編成権、執行権ともに行政(首長)が持つており、議会は首長が
提出した予算案に対して部分的な修正はできても、骨格の部分で口を出す
ことはできない。これは議会の条例制定権が機能していない大きな原因である。
議会がより実質的な行政のチェック機能を果たすには、アメリカの州議会、
市議会・の一部で取り入れられているように、予算編成の段階でその全体像に
関わる仕組みにすることも考えられる。そうなると、議員の専門性が求められ
事務局スタッフも必要になる(アメリカではl00万人以上の都市は平均l50名の
地方議会スタッフがいる。日本の場合、市町村で10人、都道府県で50人程度で、
主な業務は議会の運営だ)。
その場合、議員数はどの程度必要だろうか。専門職議員が中心のアメリカの
ヒューストンは人口200万人で議員数は14人(人口l99万人の神戸市は72人)、
議員の年間報酬額は約550万円(これでも日本の平均より低い)。これを日本に
当てはめれば、議員定数を5分の1程度、現在の6万人を1万2000人にまで削減
できる勘定になる。議員報酬はもともと日本は高いのでそのままとすると、
総額で約800億円。約320O億円が削減できる。この額を専門スタッフに充てると、
年収600万円のスタッフを5万3000人、1議会当り20名程度雇えることになる。

住民が議会についで考え選択することが地方自治だ

この2案のどちらかにすべきと言つているのではない。そもそも議会制度が
全国一律になっているのは日本くらいなもので、多くの国はそれぞれの州や
地域によつて異なつた議会制度をとつている。アメリカの市議会は一院制が
主だが二院制を採用している市もあり、議員の任期もl年から6年まで幅広い。
元来、lO0万人の街と500O人の村が同じ制度をとつていること自体に無理が
ある。「地方自治」なのだから全国に様々なバリエーションがあつても良い
はずだ。それを住民自らが考え選ふところから本来の地方自治が始まると思う。

国の行政を小さくし地方分権を進めようとすると、必然的に地域住民の意思
決定の仕方が重要課題になる。地方議会についてきちんと議論しないと
いけない。

表1)日本の地方議員にかかる税金の内訳(カッコ内は1人当たり換算)
                    都道府県                               市                    町村
団体数         47                                        739                   1,656
議員数         2,874人                                21,222人               36,072人
報酬(年額)   290億円(1010万円)      1165億円(549万)       962億円(267万円)
期末手当     127億円(442万円)         434億円(204万円)     324億円(90万円)
政務調査費(年額)130億円(454万円)    150億円(82万円)       9億円(2.5万円)
費用弁償・諸経費61億円(214万円)      101億円(48万円)       36億円(18万円)
共済費          21億円(72万円)            169億円(79万円)       110億円(30万円)
合計            630億円(2119万)       2,019億円(952万)       1,441億円(399万円)

表2)欧米の地方議会制度
                         イギリス                                フランス
人口                   6000万人                              6000万人
国と地方の関係    国家主導                            国家主導
                         県      市町村      州                 県             基礎自治体
自治体数            34       435          26                 100                37,000
地方議員数  2,000人      20000人 2,000人             4,000人           50万人
1人当たり年間報酬手当含73万円 数十万円           ほとんどが無報酬

                            アメリカ                                  ドイツ
人口                     2億9000万人                         8000万人
国と地方の関係     連邦制                                   連邦制
                         州  県  自治体・タウンシップ        州   県 基礎的自治体
自治体数            50 3,000 36,000                         16 439     12,629
地方議員数 7,000人 17000人 15万人                 2,000人 30,000人15万人
年間報酬総額手当含290億 85億 740億円          100億円 150億円 750億円
1人/年間報酬手当含400万 100万人以上の都市  950万円  他50万円

                                  620万円 50万円程度            (月報酬と出席手当)
         

出所:各種資料より構想日本が作成

2006-06-18

進歩するカーシェア

進歩するカーシェア

スイスでは、世界一のカーシェアリングシステムが広まっている。

カーシェアリングというのは、全国に配置された車を、事前登録した会員
が時間単位で予約し利用できるシステム。スイスは公共交通網がよく

発達し、時間の正確さを誇る。こうした条件の下、一定の場所までは公共
交通機関を利用し、そこから車を借りて行動できれば、環境にも優しく
効率もいい、という考え方が早くから浸透しており、カーシェアリング
システムが普及しているのである。
運営する「モビリティー」は、スイスの大手スーパーの「コーブ」や「ミグ口」

のように、組合員が直接参加する経営方式をとっている。もちろん、

組合員にならずに利用メンバー登録も可能だ。現在のメンバー登録数は

六万四〇〇〇人で、人口の約一パーセントを占めている。車の台数
は一七五〇台だが、九州とほぼ同じ面積であるスイス国内の隅から隅ま
で1000ヵ所に網の目のように車が配置されている。利用者は用途に
合わせて、色々なタイプの車を利用することができるのだ。
基本料金は時間数(一時間あたり三フラン程度、約ニ七五円)と走行
数(一キ口あたり〇・六フラン程度約五五円)の合計で支払う。料金は
車の種類によつて若干の違いがあるが、保険、車の維持費、車検、税金
など一切の経費が含まれており、利用者には面倒な手続きは必要ない。
モビリティーの試算によると、年間一万キ口メートルまでの走行距離な
らぱ、個人で車を所有するよりカーシェアリングを利用する方がお得だ
という。
最近、このモビリティーが始めたシステムで大きな成功を収めている
のが「ビジネス・カーシェアリング」と呼ばれるものだ。企業や地方公共
団体などがモビリティと契約し、平日の日中に車を使い、平日の夕方
以降と週末は、個人メンバーが利用できるというシステムである。企業
側にとつては経費の節減につながり、車の有効利用にもなるので、スイス
の大手企業、州、地方公共団体などからの人気が高まっている。
モビリティーでは、従来型のレンタカー会社とも提携し、レンタカー
を利用すると料金が割引になるなどのサービスも行っている。
カーシェアリングは自動車メーカーや販売会社と競合するのではない
かという疑問もある。「モビリティーの利用者だつた人が、自分の車を
買うときには、モビリティーでよく利用していた車を購入する傾向がは
つきり出ています。それをよく承知している販売員は、むしろ、その点
に注目して私たちに車を売り込んできますね」と語るのは、モビリティ
ーのマーケティング担当者、モニカ・ビ口ヴイノさん。
今後の展望について、ビ口ヴィノさんは、「ここ数年の問に、メンバー
登録しなくても、気軽に利用できるカード式のシステムを開発し、

一〇〇万人規模の利用者をめざしています。そのためには、免許証の

確認方法など解決すベき問題は残っていますが、チャンスは大きいと思います」
と語る。
日本でカーシェアリングのシステムを導入するとしたら、どんなこと
に留意したらいいか助言を求めたところ、「比較的大きな都市圏で、

交通渋滞などの問題を抱えているところでスタートするのが効果的でしょ
う」と即座に返事が返つてきた。実績に裏打ちされた自信が感じられた。
(野嶋篤)
Agora March 2006

Sin
特選紹興酒を飲みながら

特選宴莱譜

         ほたか・アサヒ商会

一、旬の冷菜単皿飾り      六種冷盤
一、天然霊芝入りふかひれのうま煮   霊芝魚麺
一、太平洋産よしきりサメの火焔龍炒め   辣椒鮫肉
一、ホ夕テのチリソース青莱添え       干焼帯子
一、和豚もちぷたのトンポーロー       莱心和肉
一、日本海産小ヤリイカとキノコの辛味炒め鮮茸魚魚
一、新世界特製一口流麺           上海流麺
一、本日のデザート               慶時氷果

中華料理 新世界莱館 2006年6月16日

菅原ヘミングウェイ

三越劇場で太平洋大学の仲間の小山内セミナー
で仲間の小川洋子さんの息子中村獅童さんの歌舞伎公演
菅原伝授手習鑑車引・近松の女殺油地獄を見に行きました。

劇中酒を飲む場面が随分有るのですが
どんな酒だっかは判りませんが美味そうに飲んでいます。

公演が跳ねてから南青山のヘミングウェイヘ2次会。
仙台に本店を持つ店は、創業9O余年の鮮魚店が母体の海鮮料理レストラン。
毎日仙台より届く三陸産天然魚中心に、旬の魚を使っている。
本日も今日1番の魚介を心を込めて料理。Hem

Spainのスパークリングで乾杯。
イタリアの白・一の蔵冷酒
何種かの赤は美人の木村真珠美ソムリエのお勧め。

料理は素晴らしく洋食屋にありがちな素材をソースでごまかすのではなく
最高の素材を生かした美味い料理。鮑を除けば言う事なし。

青森産公魚のフリットのカナッペ
小海老のトマトカナッぺ
香草クリームチーズのカナッペ
メロンと自家製ピクルス
海鮮4種のサラダ(=三陸山赤貝、北寄貝、地あじ、甘海老)
ポン酢ドレッシング
海鮮2種のカルパッチョ
(仙台湾活平目、活蛸)
三陸産ウニと帆立貝とズワイガニのテリーヌ
数の子と小海老と山ウドのゼリー寄せ
秋田産天然岩牡蠣の剥き立て
そら豆の冷製クリームスープ
北海道産ボタン海老と台湾穴子のエスカぺーシュ(揚げ物)クレソン添え
石巻産浅利のボンコレスパゲティーニ・トマトソース
帆立貝柱と天然本鱒の香草バター焼き
天然小鯛のポアレ、毛蟹のソース
魚介たっぷりの海鮮パエリヤ
自家製デザート(濃厚チョコレートケーキ・抹茶のクリームブリュレ)
食後の珈琲

地あじは特に良かった。また行って見よう。

宴終盤に初台のオペラハウスで公演を終えた
キャサリーンが駆けつけてくれた。
すっかり遅くなり深夜高崎に帰還。Shidou_1 Shidou2

日本酒を飲むと美肌になる。

耳よりお酒学講座

  読売新聞夕刊20060107

日本酒を飲むと美肌になる。

大手日本酒メーカーの大関(兵庫県西宮市)が、社員11人に
一合半の日本酒を飲んでもらい、肌の水分量を調べたところ、
皮膚表面の一部の水分量が、平均1.3倍に高まった。
比較のためただのアルコール溶液を飲んだ後は、変化はなかった。
昔から、酒造りにかかわる杜氏たちの手は、白くみずみずしいと
言われてきた。最近、多くの醸造メーカーが、日本酒由来の成分
による保湿効果に着目し、美容商品の開発に乗り出している。

香川県綾南町にある「勇心酒造」(徳山孝社長)も、そんな蔵元
の一つだ。
同社は、米を原料に、麹菌、乳酸菌、酵母などを活用する
日本酒の醸造技術を応用し、美容などに効果のある成分(エキス)
の生産に取り組んでいる。これまでに36種類の有効成分を
見つけたという。
中でも注目されるのが、厚生労働省に皮膚水分保持機能改善の
効能が認められた「ライスパワーNo11」。
No11は皮膚表面の角質層を埋めるセラミドという脂質の産生を
促し、水分蒸発による乾燥・肌荒れなどを防ぎ、皮膚を滑らか
にする。
徳島大医学部皮膚科の荒瀬誠治教授が、No11の効果を調べた
ところ、塗布後2時間で角質層の水分量が2倍になった。
刺激から皮膚を守るバリア機能も高まり、アトピーなどにも
効果がありそうだ。
同社は、昨年、このエキスを含む美容液の販売を始めた。

仕込み過程によって異なる微生物を利用する日本酒造り
には絶妙な温度管理が必要だが、日本人は、こうした
ノウハウを試行錯誤の中で見つけてきた。
「酒造りに代表される日本の発酵文化には、日本人の知恵が
凝縮されている。この知恵を使い、新たな食品、商品をつくりたい」
と話す徳山さんは、抗かいよう効果などを持つ商品の開発も目指
している。

2006-06-17

脳ってどうなっているの?

脳ってどうなっているの?   People 岡崎医師

頭をよくするには」「なぜ同性愛になるの」「どうしてぼけるの」

男女の区別がつかない国  

11年間ニューヨークに住んでいましたが、今年東京に帰ってみるとなんだか性別不
明な人たちが街のいたる所にいるのに驚きました。先日もお台場にあるレストランで、
隣のテーブルに座った女性の2人連れ(と初めは思った)が、実は恋人同士ではな
いかという議論になり、結局最後までわからずじまいでした。見かけも声も雰囲気も、
男か女かまったくわからないということに驚愕しました。
ニューヨークのウエストビレッジにはゲイやレズビアンがたくさんいますが(恐らくゲイ
人口密度は世界一)、そのほとんどは少なくとも男か女かは区別がつきます。
男のゲイは特に、似たような容姿のパートナーとくっつく傾向があるようで、モデルの
ようなかっこいい男のカップルがいるかと思えば、中年太りひげ面ハゲ同士のカッ
プルも見受けられます。これは、ニューヨークのゲイがナルシストであるということで
しよう。

人間の基本形は女性
さて、性別というのは人間の46本の染色体のうち、Y染色体にある遺伝子によって
決定されるということが知られています。
この遺伝子はY染色体を持つ人(つまり男性)でのみ働き、人間を男性化します。
この一連の男性化のプロセスはかなり複雑で、途中たった1カ所にでも間違いが起
こったら男性化が失敗に終わり、見た目は完全な女性になってしまいます。
逆に、女性はこの遺伝子を持たず男性化が起こらないため、そのまま女性になるの
です。つまり、人間の基本型は女性で、男性というのはその変異型に過ぎないので
す。
ここまで読んできて男性読者は心穏やかではないかもしれませんが、まずはこの現
実を受け入れなくてはいけません。
たとえば、性別を持たない宇宙人が地球にやってきて、「お前ら2種類のうちどっち
か本物だ?」と訊ねたら、「女性が本物の人類で、もう片方は変異体にすぎません。」
と正確に説明するべきなのです。
さらに、男性は女性の生理的強さを十分に理解する必要があります。基本型であ
る女性は変異体に比ベ、生命維持能力が圧倒的に優れており、生理的ストレス
に対してきわめて高い耐久性を持っています。たとえば、変異体ならイチコロで死
んでしまうような大量出血、飢餓、低温環境、精神的ストレスなどに曝されても悠々と

生存しているものなのです。従って、男性は女性に手厚く守ってもらっても

よいのかもしれません。

脳を見れぱ性別がわかる
ところで、人間の脳にも性別による相違があることをご存じでしょうか。   
男性と女性では脳の視床下部というところにはっきりとした構造的な違いがあり、
男女の物の考え方の違いを生み出します。
簡単に言えば、女性脳は男性に惹かれ、男性脳は女性を押し倒したいと考えるの
です。この違いも男性化プロセスによって起こりますが、これもうまくいかないと最終
的に女性脳になってしまいます。
近年の研究の進歩により、男性のゲイというのは体が男性化したにもかかわらず、
なんらかの原因で脳は女性脳になってしまった状態ではないかと考えられるように
なりました。つまり、体と脳の性別のミスマッチなのです。そういう意味では、ゲイの
人は組み合わせは間違っているものの、正常な男性の体と正常な女性の脳を持
ちあわせていると考えられるのです。
例のお台場の女性(?)は果たしてどんな組み合わせを持っているのだろうかと、つ
い考えてしまうのはおかしな科学者のサガなのでしょうか。

2006-06-15

澤乃井 木桶仕込彩は(いろは)抜粋

澤乃井 木桶仕込彩は(いろは)抜粋

醸造容器の変化

甕(弥生時代)
木桶(江戸時代)
ホーロータンク(昭和初期)
ステンレスタンク(昭和五〇年頃)

昭和三十年代に酒税法の改訂(正)で、酒の容量を表す単位が「石」か
ら「リツトル」に改められたのを機に酒の「欠減率」が役所に認めら
れなくなりました。欠減率とは貯蔵中に酒が減る割合のことで、木
桶だと通常六ー十%減ってしまいます。改正酒税法では、その減っ
た分にも税金がかかるようになることから、木桶はあつという間に
消えていき、欠減率が低く雑菌が沸きにくいホー口ータンクに代わ
つていきました。

木桶仕込をしてわかった事

初めての経験だったので不安はありました。実際に仕込んでみると温度管理も
微生物管理もうまくできない。ではだめかと、いうとそうでもない。桶の中は
勝手にひとつの社会となって結果として酒となつていきます。  
人間がバランスとりきれなくても自然がちゃんとバランスをとってくれる、
不思議ですね。不思議といえぱもろみはバナナの香りがします。本当、明らか
にバナナです。窓乃梅酒造の古賀さんもそう言つていました。この香りを
かいだ時は期待で胸が-杯になりましたよ。

木桶の良いところ(悪いところ)

木桶の肌には無数の穴があいています。ホーロータンクのガラスの肌とは違う。
木桶は呼吸しているのです。穴はいろいろな微生物たちの棲み家となり、
アルコールを造る酵母にも、その他のどうでもいい微生物たちにも住み心地の
いい環境を提供します。結果、人間の管理下では生まれ得ない複雑で豊麗な
酒質となります。木桶の酒は神が造る酒といえないこともない、造り手は発酵
という仕組みの中において補佐役でしかないからです。
造り手の思い通りにならない、という点が木桶の長所であり欠点でもあるのです。

「木桶の酒つて本当にうまいのか」とよく聞かれますが、「普通の酒的にうま
い」ということはないと思います。しかし、普通の酒と同じ物差しで計っても
意味はないでしよう。普通の酒なら「うまい」という価値観がすべてですが、
木桶の酒にはもつといろいろな、例えぱ「おもしろい」とかの価値観があるん
ですから。と始める前に言い訳を考えて取り組んだ木桶仕込みだったが、
やってみたら実際に「うまい」ではないか、びつくりした。そして独特の存在感、
そんなものを考えて酒造りなど普通しないが、結果的にこれが木桶の酒の最大の
個性であり、価値であると今は思う。こんな酒はない。木桶はまだまだぴっくり
させてくれるだろう。楽しみである。

小澤酒造株式会社 代表取締役社長 小澤順一郎