打球直撃AEDで助かる 大阪の高校野球 観戦の救命士ら即応
打球直撃AEDで助かる 大阪の高校野球 観戦の救命士ら即応
読売新聞2007年5月1日
大阪府岸和田市の私立飛翔舘高校で30日に行われた
春季近畿地区高校野球大会府予選の試合中、飛翔館投
手の2年上野貴寛さん(16)の左胸に打球が直撃、上野
さんはその場で倒れ、心肺停止状態になった。観戦し
ていた同市消防本部の救急救命士、岡利次・消防士長
(39)らが学校に備え付けの自動体外式除細動器(AE
D)を使うなどしたため、一命を取りとめた。上野さ
んは約1週間経過入院するが、診療した医師は「AE
Dがなければ危険な状態だった」と話している。
関係者によると、事故が起きたのは午前10時20分ご
ろ。勤務が休みだった岡消防士長は、同高野球部の奥
野恵立監督(49)らと心臓マッサージや人工呼吸も実
施、119番通報で7分後に救急隊員が駆け付けた時
には、上野さんは自発呼吸を始めており、呼びかけに
も応じたという。
岡消防士長は「息子も少年野球をしているので人ご
ととは思えない。助かって本当によかった」と生徒の
回復を喜び、上野さんの母、愛美さん(41)は「救助して
くれた皆さんに感謝したい」と話している。
AEDは、けいれんした心臓を電気ショックで
正常に戻す装置。2004年7月から一般市民も使
えるようになり、学校現場などへの配備が進められている。
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