NBC企業内新規事業委員会平成19年度第1回勉強会
NBC企業内新規事業委員会平成19年度第1回勉強会
◆日時:6月5日(火)18:00-20:30(受付開始17:30~)
◆場所:六本木 FlORlA「FIORIA's PALACE」三木谷オーナー
〒106-0032六本木5-1l3 ゴトウビル3f O3-5413-8877
◆プログラム
司会JTB 挨拶吉井
18:00~19:00講演 岡本晴彦㈱クリエイト・レストランツ 代表取締役社長
テーマ:「外食事業経営(起業と戦略)」
19:00-20:30 懇親会 少ないワインと塩辛いだけの料理
【講師紹介】岡本晴彦(おかもとはるひこ)1964年2月3日生まれ:兵庫県
1987年 3月 東京大学経済学部経済学科卒業
同年 4月 三菱商事株式会社入社
情報通信システム第一部配属
1991年10月 食料総括部在勤
1996年 4月 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社出向
1998年10月 生活産業流通企画部フードサービスチーム在勤
2000年 2月 株式会社クリエイト・レストランツに専務取締役として出向
2001年 5月 同社代表取締役副社長に就任
2003年 7月 三菱商事株式会社退社
株式会社クリエイト・レストランツ代表取締役社長に就任
現在に至る
外食事業経営(起業と戦略)
CreateRestaurantsInc.
代表取締役社長 岡本晴彦
2007.6.5
サラリーマンは脅すと動く 新浪がいつもそう言ういつも脅している
入り口と厨房の位置関係で勝ちパターンと負けパターンがある
負けパターンは何をしても駄目
□□□ 経 歴 ロロロ
1987 三菱商事入社
↓(情報システム/全社)
↓(情報システム/食料グループ)
1996 日本KFCへ出向
↓(SoupStockTokyoの立上げ)
1998 三菱商事 外食事業ユニット
↓(RainforestCafe立上げ/OLCとのJointVenture)
1999 クリエイトレストランツ設立(MCと徳寿のJointVenture)
(経営執行責任者として出向)
(社内ベンチャーによる出資)
↓
2003 三菱商事退社(CR社 社長就任)
2005 東証マザーズ上場
2007 5月末現在、349店舗、108ブランドを展開。直営のみ、320億円
マルチブランド・マルチロケーション
AQUAカレッタ汐留
雛鮨 徳寿から引継ぎ
ロロ社内ベンチャー前夜 口ロロ
「自分は何屋か?」・日自分自身のアイデンティティ一
「商社マン」は何屋か.=・シンプルな明快な答えを探す
「自分は何を為したか」 自問自答
■ 大企業内ベンチャーの意味
何の為に新規ビジネスをするのか? 危機感、活力、チャンス、脱歯車
自分でなければダメな事←→ 交代の効く世界
不確実な現実と対時 ←→強いビジネスモデルの下で働く事
市場で戦うこと ←→A4の社内説明にエネルギーを注ぐ世界
丸の内の常識 ≠ 世の中の常識 <商売の基本、信用、リスク>
強いビジネスモデルの弊害
(常識、ネットワーク、行動様式、リスクテイク、勘違い)
■自分で判断する仕事か?
他者の判断の為に働くのか?
「自分で判断し、行動する事」の何と素晴らしい事!!
大企業から飛び出す恐怖
自分の市場価値 と 現在の社内評価
将来に対する不安 (路頭に迷うかも、家族の心配・.)
能力、経験がないのに大丈夫か?
リーダーシップこそがすべて
コミットメント・パッション > > > 能力・経験
真剣にやる = 自分自身のビジネスである
→ 出資をする。退路を絶つ。
■人との出会いで、徐々に価値観が明確に
KFC大河原社長 (外食経営の現場、社内ベンチャー・)
スマイルズ遠山社長(自分の感性を生かす、自分で判断する大事さ)スープ
ローソン新浪社長(情熱こそがすべて。トラックレコードを築け!)上司
CR後藤会長(早く失敗する。沢山の失敗こそが財産)新橋焼肉徳寿
外部環境
会社の状況 川下戦略の重要性が議論(危機意識)
人事制度の刷新(社内ベンチャーを試行)
打って出る事を推奨(臆病な行動パターン)
社外の信頼できる仲間
MC内でレストラン事業のオーソリティー不在。
外食事業での勝算(経営人材不足、零細が多い、古い戦略、顧客変化)
投資事業の経験(×リモート ○ハンズオンでの経営執行)
→ 起業の思いについて、グループトップの常務へ、直に説明。
小さくスタートする事で了解を得る。
■会社への忠誠心
個人は会社に従属するものか?
個人のアイデアを生かし、会社の資産をうまく利用する。
個人と会社の関係を、WIN WINの関係にする。(出来る)
キャリアにおけるリスク
果たして、自分は組織内でエラクなれるのか?
本流と亜流
トラックレコード レストランではNo1に
自分の社会人像は?(幸せな道)
「好きな仕事をやる」と「エラクなる事」
「ビジネスで色々な人と出会い、何か自分自身で仕事を為す」
これこそが幸せ!!
ロロロベンチャースタート ロロ口
スタート時の様子
パートナーの選定と出資比率
閉鎖したレストランの居抜きのオフィス
安定しない経理
気に入らない事があると辞める社員 経理部長は3人交代
苦しい資金繰りの日々
出来そうもない事業計画と資金調達
(大企業の強み)
リ一ス会社との取引、業者からの信用
大手DVからの信用
経営幹部のリクル一ト
ロロロ転機 ロロロ
「御殿場・フードコート」の成功(浮沈を賭けた出店)
「香港蒸寵」大阪の出店(大阪撤退か‥もう一歩踏み出すか)
「マルチブランド・マルチロケーション戦略」の定義
(失敗に直面してもプレない。年商300億円のイメージ)
30億は見え100億はいける、その3倍を目標に
今300億の3倍1000億、その3倍で3000億は行く
MCは1桁上を言う
不振店の重し(NYGK1号店 人、コンセプト入れかえ)
リニューアルの苦しみ
ディナー系レストランの初年度の赤字
(ホスピタリティーの積み上げ、投資回収ルール)
中食事業への進出と撤退 デパ地下
USJのベトナム料理3ヶ月目に売上急減
口□ロマーケットと戦略 ロロロ
■ マーケットの状態
変化の時代 量的飽和→質的変化 情報過多
大手プレーヤーが苦戦 チェーン理論の限界
変化対応を行い生き残りを図る時代
業界で軽視されてきた要素
ブランドクリエイションの技術
マーケット全体からの発想/商業集積のプロデュース
ロケーションの研究/総合的アプローチ
キャッシュフロー経営/ROA/競争戦略
外食市場の規模
1970年から1990年まで市場が順調に拡大
1990年以降は市場伸び率が鈍化
1997年に29兆円をピークに漸減傾向
外食業界の変遷
1970年大阪万博 外食の産業化元年・黎明期
1980年ファミレス・ファストフード/チェーンの成長・拡大期
1990年フランチャイズシステムの普及・変革期
2000年業態の専門化細分化・専門店の台頭
消費者の変化
過去
何を食べるか?
少ない選択肢から選ぶ
ファミレス、ファストフード、街中飲食店、出前
↓
情報量の急拡大・インターネットの普及・情報誌
海外旅行体験 .食の安全への意識 ・健康志向 ・ライフスタイル
の多様化 ・少子高齢化
現在
何を食べるか?
細分化された多くの選択肢から選ぶ
ファミリーレストラン
洋食フアミレス 総合系
ベーカリー系
バンバ一グ系
パスタ系
イタリアン系
シーフード系
和食フアミレス 焼肉系
回転寿司系
民芸調系
定食系
居酒屋系
割烹系
そば・うどん系
とんかつ系
中華フアミレス 総合系
ラーメン主体系
フアストフード
バンパ一ガー系 高価格バンパーガ一系
低価格バンパーガ一系
カフェ系 低価格コーヒー系
高価格コーヒー系
中食
コンビニ弁当
食品スーパー
弁当チェーン
デバ地下
街中飲食店
デリバリ-
商業立地(胃袋の集まる場所)の変化
時代によって新たに開発される商業立地は変化し多様化する。
商店街+駅前 高度経済成長モータリゼーション
商店街+駅前+ロードサイド+百貨店 流通再編
商店街+駅前+ロードサイド+百貨店+郊外SC REIT→不動産流動化
商店街+駅前+ロードサイド+百貨店+郊外SC+都市再開発+駅ナカ
■戦略の組み立て方 競争しない
自社のポジショニング
競争戦略 同質化しない。出来れば競争しない。
他者に比べて圧倒的に差をつける事
科学的アプローチ・・事実に基づく行動
PDCAフォーマットの研究 成功事例の変数を変化させて結果を見る
行動様式を社内文化へ浸透
外食事業の経営
経営資源のとらえ方
戦略的成長(速度、方法=行動、意思決定)
機会に対する考え方
リスクに対する考え方
投資産業(装置型産業)変化が激しい時の経営指標は?
外食産業の課題
目まぐるしく変化する経営環境、迫られる対応‥
消費者ニーズ.ラィフスタイル 変化への対応
食材の安全性
コンビニ業態との競争
オーバーストア 競争激化
世代交代 後継者問題 M&A
店舗ラィフサイクルの短期化
労働力不足
戦略の変化(1)
経営環境に合わせ戦略も変化
1970年黎明期 家業・暖簾継承
1980年拡大期 チェーン理論
1990年変革期 FC展開
2000年 マルチブランド戦略
戦略の変化(2)
■プレーヤーの状況
大手有力プレーヤー
機動力を失い変化対応できていない
業態陳腐化が進行
成功体験の呪縛
硬直的な組織(変化対応に遅れ)
カリスマ経営(風通しの悪い組織)
ファミリーレストラン チェーン
ファストフード チェーン
コーヒー チェーン
居酒屋 チェーン
中小新興プレーヤー
変化対応しているが、しくみが脆弱:
人的資源調達の課題
立地獲得の課題
資金調達の課題
老舗プレーヤー
ブランド維持、原則変化対応しない
個人経営
(有名店)等
戦略の変化(3)
経営資源の調達において差別化が重要
ドライバー
マルチブランド.マルチロケーション戦略 どんな物件でも皆話が来る
クリエーション力
↓ 信用力(経験)
バラエティとボリューム量
↓
経営資源
人的資源
立地
ブランド
資金
↓
変化への対応力、成長機会
戦略の変化(4)
マルチブランド.マルチロケーション戦略と(FC)チェ一ン戦略の対比
MB/ML戦略 比較の観点 FC戦略
変革期 ←経営環境 → 拡大期
マーケットイン ←アプローチ思想→ プロダクトアウト
現場主導(権限委譲)←オペレーション→ マニュアル対応
容易 ←スクラッブ&ビルド適応力→ 困難
付加価値創造 ←競争優位 → コスト競争力
マルチブランド・マルチロケーション戦略の未来イメージ
成長性と収益性を長期的に高く維持する
各ブランドの成長曲線はだんだん落ちる
それを累層することで当社は成長する
■クリエイティビティに関する取組み
自由なアイデアと組み合わせ
人間の感覚と行動 右脳の知覚法則 記号記憶
情報量と経験値
クリエイティビティーの高い状態
クリエイションに関わる要素
(坪数)(業態)(業種)(立地力の評価)(他の飲食店の実績)
(投資回収シミュレーション)(デベロッパーサイドの要件)
(キッチンレイアウト)(サービス動線)(客単価)(ドリンク比率)
(ファサード設計)
(顧客の利用シーン.時間帯別)(ネーミング)(素材の組み合わせ)
(ロゴタイプ)(入口での訴求要素)(名物料理)(口コミキーワード)
(プレス戦略)(店内誘導)(競合他社との差別化) 等々
■クリエイションカ
デベロッパーへのソリューションプロバイティング機能
(立地交渉力、業態提案力、業態開発力)
1.デベロッパーのニーズ
集客性、新規性、独自性
2.マーケティング機能 →ブランド開発機能
立地属性、トレンド・流行、ターゲット
3.既存ブランドポートフォリオ
一般的なブランドチェーンの立地・物件開発機能とは違う
□□□起業して初めてわかったこと ロロ
リーダーシップこそがすべて(評論家は意味がない。)
ストレッチ文化の大切さ(成長とともに風景が変わる)できる限り精一杯やる
計画5% 実行95% 1段上に挑戦 スピード
売上がなければ何もない。(管理体制は最後)
現実は見通せない。 (想定以外のことが必ず起こる)
先ずやって、すぐに修正する。
(速い、成長する、現実的、リアルタイム、現場感覚、未来思考)
リスクを叩き切って実行(大企業型)
遅い、マイナス思考、リスク過敏、勇気が育たず
■すべての経営資源に対してオルターナティブを持つ
人事も含む MCから買うわけではない
自由な選択 → 競争力
社内の文化が大事
スピード・クリエイティブ・チャレンジ
失敗を罰せず
チャンスを最大化
経営資源を圧倒的に調達する。
優良な経営資源を組み合わせ、即実行。
戦略と科学(経験不足、能力不足を埋める方策)
戦略とは‥活きるか死ぬかのギリギリの戦場での方策
科学とは‥現実への客観的なアプローチ
成長のスパイラル
現状維持はありえない。
成長か衰退かの二者択一である。
市場に「強み」を知らしめる。
■何が積みあがり、何が衰退するか
ブランドに依存しないビジネスモデル
コアコンピタンスは、クリエイションカ&オペレーションカ
(マーケテイング、店創り、プロの人材、
オペレーション基礎&変化、キャッシュフロー)
カリスマは滅びる 社内文化は積み上がる
圧倒的情報量と、柔軟な意思決定
人材の持つポテンシャリティ
■ 消費者ビジネスは、脳の構造を解明する壮大なゲーム
お客様がどの様に感じ、結果どのように行動するのか
お客様の脳の中でのポジショニング
お客様の心を捉えるとは、どういう事か
購買選択行動の流れ
■良き会社を目指して
従業員満足度の高い会社になる
学習、進化する組織。
外食産業を魅力ある業界にするl
-おしまい-
よろしくお願いいたします。
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