中小企業の事業継承、後継者紹介全国で
中小企業の事業継承、後継者紹介全国で――自民が支援策、相続税対策に低利融資検討。
2007/06/18, 日本経済新聞 夕刊, 1ページ, , 546文字 |
自民党は十八日、中小企業などの事業継承を円滑にするための支援策をまとめた。顧客や設備、技能があるにもかかわらず後継者難で廃業を迫られている事業者と、起業を目指す人を橋渡しする事業承継支援センターを各都道府県に設置。後継者が相続税や贈与税の支払いのため資産を切り売りしないで済むよう政府系金融機関が融資する制度も創設する。 自民党の事業承継問題検討小委員会が下旬に決定する。これを踏まえ、経済産業省など関係省庁が来年度予算案の概算要求に盛り込み、来年度からの実施を目指す。 支援センターは県庁所在地などの商工会議所内に置くことを想定。顧客、設備のほか技能、金融機関からの信用など経営資源を持ちながら営業継続が難しい事業者に登録を呼び掛ける。センターが条件に合う起業家との橋渡し役を務める。 M&A(企業の合併・買収)も支援。弁護士や税理士、銀行や証券会社への紹介も担う。長野商工会議所では支援センターを置いて年間約三十件の実績を上げており、これをモデルに全国展開する格好だ。 公的融資を巡っては、起業などを対象とする制度はあるが、納税資金の原資を貸し出す仕組みはない。五つの政府系金融機関を統合して二〇〇八年十月に発足する「日本政策金融公庫」が融資枠を創設し、低利融資する方式を想定している。 |
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